映画評論家の町山智浩氏は、雑誌編集者として日本のサブカルチャーを牽引した後、アメリカへ移住しました。
現在はカリフォルニア州を拠点に、映画評論や社会批評を日本のメディアで精力的に発信し続けています。
その鋭い視点と豊富な知識は、編集者時代の経験とアメリカ在住という独自の立ち位置から生まれています。
この記事を読むことで、以下の点が明らかになります。
- 町山智浩氏の出身高校から大学(早稲田)までの学歴
- 宝島社、洋泉社での編集者時代の経歴と『映画秘宝』創刊秘話
- アメリカへ渡米した理由と現在の居住地(バークレー)
- 最新のメディア出演状況や家族構成などのwiki的プロフィール
町山智浩の経歴:編集者から評論家への道

町山智浩氏のキャリアは、映画評論家としてではなく、出版社の「編集者」としてスタートしました。
彼の原点である学生時代から、伝説的な雑誌を創刊するまでの経歴をたどります。
学歴:早稲田大学高等学院から法学部へ
町山氏の出身校は、東京都内でも有数の進学校である早稲田大学高等学院です。
高等学院は早稲田大学への進学が可能な附属校であり、この時期から映画や本への深い関心を持ち、情報収集や表現の素養を磨いていたとされます。
その後、早稲田大学法学部に進学します。
法学部で学んだ法律や社会構造に関する知識は、後に社会派の映画評論家として、またジャーナリストとして映画の背景にある社会や政治を鋭く分析するための強固な基盤となりました。
在学中から執筆活動や編集プロダクション(スタジオ・ハード)でのアルバイトに関わっており、ケイブンシャの大百科シリーズなどを手掛けていたことが知られています。
この頃からすでに出版業界でのキャリアを歩み始めていました。
職歴(1):宝島社での編集者時代
早稲田大学を卒業後、1985年にJICC出版局(現・宝島社)に入社します。
当初は雑誌『宝島』本誌編集部に所属し、みうらじゅん氏などを担当しました。
1989年に『別冊宝島』へ異動すると、その才能が一気に開花します。
同年12月、浅羽通明氏らを起用して企画・編集した『おたくの本』は社会現象となりました。
折しも宮崎勤事件が起きた時期と重なり、「おたく」という言葉を一般に広く認知させるきっかけを作りました。
その後も、『裸の自衛隊!』『いまどきの神サマ』など、サブカルチャーの枠を超えた画期的なムックを次々と企画・編集し、ベストセラーを生み出します。
また、自身の専門分野である映画に関しても『映画宝島』シリーズを企画し、後の『映画秘宝』へと続く流れを築きました。
職歴(2):洋泉社と『映画秘宝』創刊
1995年、宝島社の子会社である洋泉社に出向します。
ここでも企画・編集した『トンデモ本の世界』がベストセラーとなり、「と学会」を世に送り出すなど、その手腕を発揮します。
そして1996年、町山氏のキャリアを決定づける雑誌『映画秘宝』を創刊します。
当時の映画雑誌がメジャーな大作や宣伝中心の情報を扱うのが主流だったのに対し、『映画秘宝』はB級映画、カルト映画、ホラー、アクションなどをマニアックかつ熱量の高い視点で再評価する編集方針を打ち出しました。
この独自のスタンスは、映画ファンの中でも特に「本当に面白い映画」や「語るべき映画」を求める層から熱狂的な支持を集め、日本の映画カルチャーに大きな影響を与える伝説的な雑誌となりました。
退社と渡米への経緯
『映画秘宝』の編集長として活躍していた町山氏ですが、ある出来事が転機となります。
1996年、『映画秘宝・底抜け超大作』に掲載された原稿の事実関係について、老舗映画雑誌『キネマ旬報』の副編集長から批判を受けました。
これに激昂した町山氏は、抗議のためにキネマ旬報編集部へ乗り込み、シェービングクリームで作ったパイを相手にぶつけるという騒動を起こします。
この一件が結果的に洋泉社(宝島社)を依願退職するきっかけとなりました。
町山智浩の現在の活動とwikiプロフィール

1997年、宝島社を退社した町山氏はアメリカへ移住します。
編集者から映画評論家、コラムニストへと活動の軸足を移し、現在もアメリカから情報を発信し続けています。
アメリカ在住の理由と現在の拠点
町山氏がアメリカへ渡った直接的な理由は、パートナーである妻が「アメリカの大学院で学びたい」と希望したことでした。
この決断を機に、家族と共に渡米しました。
当初はニューヨーク州シラキュースなどで英語を学びながらカレッジに通い、その後、妻の就職などに伴いアメリカ各地を転々としました。
1997年からはカリフォルニア州サンフランシスコ・ベイエリアに拠点を定めます。
現在は、カリフォルニア州バークレー(または近郊のオークランド)に在住しています。
バークレーは名門カリフォルニア大学バークレー校がある学術都市であり、リベラルな土地柄で知られています。
ハリウッドにも近いこの場所は、アメリカの最新の映画情報や社会情勢を肌で感じ、一次情報として日本に発信するための最適な拠点となっています。
現在の主な活動(メディア出演・執筆)
アメリカ在住ながら、日本のメディアに多数出演し、映画解説や時事評論を行っています。
メディア出演
- ラジオ(継続中)TBSラジオ『こねくと』(毎週月~木曜 14:00~)
火曜日のレギュラーコーナー「アメリカ流れ者」に、現地からリモートで生出演しています。これは前番組『たまむすび』(~2023年)から続く長寿コーナーであり、最新映画の評論やアメリカの時事問題を解説しています。 - テレビ(放送終了)BS朝日『町山智浩のアメリカの“いま”を知るTV In Association With CNN』(2016年9月~)
長らくレギュラー放送されていましたが、2024年4月以降は不定期の特番形式となり、2025年2月5日の放送をもって最終回を迎えました。
その他、ポッドキャスト『町山智浩の『アメリカ流れ者』』の配信や、YouTubeチャンネル『デモクラシータイムス』などにも不定期で出演しています。
執筆活動(著作)
『週刊文春』でのコラム「言霊USA」など、雑誌や新聞での連載を多数抱えています。
また、それらをまとめた書籍も精力的に出版しており、映画評論だけでなく、アメリカの政治や社会問題を深く掘り下げた内容で評価されています。
最新の単行本としては、2024年のアメリカ大統領選挙の動向を現地からレポートした『独裁者トランプへの道』(文藝春秋)が2025年1月9日に発売されました。
wiki風プロフィールと家族構成
町山智浩氏に関する基本的なプロフィール情報(wiki風)を以下にまとめます。
| 項目 | 内容 |
| 氏名 | 町山 智浩(まちやま ともひろ) |
| 生年月日 | 1962年7月5日 |
| 出身地 | 東京都千代田区 |
| 学歴 | 早稲田大学高等学院 卒業 早稲田大学法学部 卒業 |
| 職業 | 映画評論家、コラムニスト、編集者、脚本家 |
| 現居住地 | アメリカ合衆国 カリフォルニア州バークレー |
| 主な経歴 | 1985年:宝島社 入社 1995年:洋泉社へ出向 1996年:『映画秘宝』創刊 1997年:退社し渡米 |
| 著名な家族 | 町山広美(実妹:放送作家) |
家族:結婚した妻と子供
町山氏は結婚しており、家族構成は妻と娘の3人家族とされています。
前述の通り、渡米のきっかけは妻の大学院留学でした。
一般人のため、妻の名前や職業などの詳細は公表されていませんが、町山氏の活動を支えるパートナーとして、アメリカで20年以上にわたり生活を共にしています。
また、娘が一人いることが知られていますが、プライバシーを尊重し、メディアで語られることは稀です。
まとめ:町山智浩の経歴とwikiプロフまとめ:早稲田出身の編集者時代から現在まで
映画評論家・町山智浩氏の経歴(wiki)と現在の活動について、以下の5点にまとめます。
- 学歴は早稲田大学高等学院を経て、早稲田大学法学部を卒業。
- 大学卒業後、宝島社、洋泉社で編集者として勤務。『おたくの本』や『トンデモ本の世界』などを企画し、1996年に『映画秘宝』を創刊した。
- 1997年、編集部での騒動と妻の大学院留学を機に宝島社を退社し、アメリカへ移住。
- 現在はカリフォルニア州バークレーを拠点に、映画評論家・コラムニストとして活動。TBSラジオ『こねくと』にレギュラー出演中。
- 2025年1月には最新刊『独裁者トランプへの道』を出版するなど、精力的に執筆活動も続けている。

今後のご活躍を期待します。

















