
福島県田村市で66歳の女性が亡くなる痛ましい死亡ひき逃げ事件が発生し、69歳の男が逮捕されました。
「何か大きなものにぶつかったが、確認しなかった」という容疑者の不可解な供述が波紋を呼んでいます。
この記事では、事件の概要と、なぜ容疑者は逃走したのか、その背景に迫ります。
事件の概要

- 事件発生: 2025年11月14日(金)午後6時過ぎ頃、福島県田村市船引町の国道349号線で発生。
- 逮捕: 11月15日(土)午前9時過ぎ、田村市船引町の会社員・佐久間修(さくま おさむ)容疑者(69)を過失運転致死とひき逃げの疑いで逮捕。
- 被害者: 現場近くに住む菅野恵美(かんの えみ)さん(66)が乗用車にはねられ、病院に搬送されたが、約2時間半後に死亡が確認された(死因:出血性ショック)。
- 事件概要: 佐久間容疑者は、道路左側を歩いていた菅野さんを車ではね、救護措置を取らずに現場から逃走した疑い。容疑者は勤務先からの帰宅途中だった。
- 容疑者の供述: 警察の調べに対し、「何か大きなものにぶつかった(衝突した)認識はあったが、それが何かは確認しなかった」などと供述している。一部報道では、容疑を一部否認しているとも伝えられている。
- 捜査: 警察が現場周辺の防犯カメラ映像の分析や聞き込み捜査を進め、佐久間容疑者を特定した。
- 現場の状況: 現場周辺は街灯がなく、夜間は交通量が多い場所だった。
容疑者の供述
佐久間容疑者は、「何か大きなものにぶつかった(衝突した)認識はあったが、それが何かは確認しなかった」などと供述しています。
事故現場

事故現場は、福島県田村市船引町の国道349号線です。
本事件で想定される刑罰・量刑

この事件について、あくまで一般論として想定される刑罰と量刑について解説します。
個別の事案の最終的な刑罰は、捜査や裁判を通じて明らかになる具体的な事実関係(運転状況、過失の程度、容疑者の認識、前科の有無、示談の状況など)によって、裁判官が総合的に判断するため、ここで断定することはできません。
今回の事件では、報道に基づくと以下の2つの罪に問われる可能性が高いと考えられます。
- 過失運転致死罪(自動車運転処罰法 第5条)
- ひき逃げ(救護義務違反・報告義務違反)(道路交通法 第72条第1項、第117条)
1. 各罪の法定刑
- 過失運転致死罪(自動車運転処罰法)
運転上必要な注意を怠り、それによって人を死亡させた場合に適用されます。
- 法定刑: 7年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金
- ひき逃げ(道路交通法)
交通事故を起こした際に、負傷者の救護や警察への報告を行わなかった場合に適用されます。
今回のケースは、被害者が死亡しており、運転が原因であるため、特に重い類型が適用されます。
- 法定刑(救護義務違反): 15年以下の懲役または150万円以下の罰金
2. 併合罪と想定される刑の上限
これら2つの罪は同時に成立するため、併合罪(へいごうざい)として扱われる可能性が高いです。
複数の罪を犯した場合、最も重い罪の刑罰を基準に、その上限が加重されます。
- 過失運転致死(上限7年)と、ひき逃げ(上限15年)では、ひき逃げの方が重い罪です。
- この2つの罪が併合罪として扱われる場合、刑法に基づき、2つの罪の懲役刑の上限を合計した「懲役22年」が、法律上の処罰の上限(最長)となります。
3. 量刑(実際の刑の重さ)のポイント
法律上の上限が22年である一方、実際の刑罰(量刑)は、以下の点を裁判所が考慮して決定します。
刑が重くなる可能性のある要素
- ひき逃げという行為:
被害者を救護せずに現場を立ち去る行為は、非常に悪質とみなされます。
救護していれば助かった可能性があった場合、さらに重く判断されます。 - 被害者の死亡という結果:
最も重大な結果が発生しており、厳罰が求められる傾向にあります。 - 容疑者の認識(供述内容):
報道にある「何か大きなものにぶつかったが確認しなかった」という供述が事実であれば、「人にぶつかったかもしれない」という認識(未必の故意)があったと判断される可能性があります。
- 「ぶつかった認識」がありながら逃走した場合、単なる過失よりもはるかに悪質とされ、量刑に強く影響します。
- 前科・前歴:
特に過去に交通違反や同種の犯罪歴があれば、不利な情状となります。
刑に影響する(可能性のある)要素
- 反省の程度:
容疑者が事実を認め、深く反省しているかどうか。 - 被害者遺族への対応:
真摯な謝罪や、保険金とは別の賠償金の支払い、示談の成否などが量刑に大きく影響します。
これがなされない場合、刑は重くなる傾向にあります。
結論として
被害者が死亡しているひき逃げ事件は、交通犯罪の中でも極めて重い犯罪とみなされます。
実際の刑期(年数)は、今後の捜査で明らかになる「なぜ確認しなかったのか」「事故の具体的な過失の大きさ」「遺族への対応」などによって大きく変動します。
佐久間修容疑者の勤務先
佐久間容疑者は、会社員です。
勤務先までは特定されていません。
佐久間修容疑者の自宅住所
福島県田村市船引町
佐久間修容疑者の家族構成
69歳という年齢から結婚していて妻・成人した子供・孫がいる、あるいは独身で一人住まい、また年老いた高齢の両親と同居している、などが考えられます。
佐久間修容疑者のプロフィール・学歴
現時点では不明です。
今後の捜査の進展や裁判で明らかになると思われます。
詳細判明次第、追記いたします。
佐久間修容疑者のSNS
facebook、Instagram、Xには同姓同名のアカウントが複数ありましたが、現段階では特定できておりません。
仮名で登録されている可能性もあります。
あるいは、69歳という年齢からSNSを活用していないことも想定されます。
SNSの声

本事件に関して、SNSに寄せられた声をまとめました。
- 容疑者の供述への強い不信感
- 「大きなものにぶつかったが確認しなかった」という供述に対し、「ありえない」「苦し紛れの言い訳だ」と疑問視する声が大多数を占めている。
- 「人が亡くなるほどの衝撃で気づかないはずがない」「動物(イノシシなど)でも確認のために止まる」と、供述の不自然さを指摘する意見が多い。
- 「人だと分かっていて逃げたに違いない」「ひき逃げ犯の常套句だ」と、容疑者の認識が故意であったと推測する声が目立つ。
- 逃走理由の推測(飲酒運転など)
- なぜ確認もせずに逃げたのか、その理由として「飲酒運転」や「無免許」など、何かやましいことがあったのではないかと推測するコメントが多い。
- 厳罰化の要求
- 救護義務を怠ったことを強く非難し、「過失運転致死ではなく、故意犯(殺人)として扱うべきだ」といった厳罰を求める意見が複数見られる。
- 「すぐに救護していれば助かったかもしれない」と、被害者を遺棄した行為自体を重く見る声が強い。
- その他の意見
- 被害者がなぜ道路の左側を歩いていたのか(※ただし「現場は歩道がある」という反論も)や、現場付近の横断歩道との関係を気にする声がある。
- 「高齢運転者には厳罰を」という意見や、現場の道路が普段からスピードを出す車が多く危険だという(地元住民とみられる)指摘もある。
本事件のまとめ
- 11月14日夕方、福島県田村市の国道で死亡ひき逃げ事件が発生しました。
- 被害者は66歳の女性(菅野恵美さん)で、病院で死亡が確認されました。
- 警察は翌15日、69歳の会社員の男(佐久間修容疑者)を逮捕しました。
- 容疑者は「大きなものにぶつかったが確認しなかった」と供述しています。
- 現場は街灯がなく、夜間は交通量が多い場所でした。

今後の捜査の進展を見守りたいと思います。














