
足立区で14人が死傷した暴走事故で、ついに容疑者の実名が公表されました。
「きれいな水がある山へ行きたかった」という不可解な供述と、パトカーから逃走し赤信号を無視した悪質な犯行の一部始終。
責任能力の有無が争点となる中、彼に下されるべき「危険運転致死傷罪」の刑罰についても詳しく解説します。
事件の概要

事件概要
- 発生日時・場所: 2025年11月24日、東京都足立区梅島の国道4号交差点および歩道
- 被害状況: 2人死亡(28歳女性、81歳男性)、12人が重軽傷(計14人死傷)
- 事故形態: パトカー追跡から逃走中に赤信号を3回無視し、時速70km以上で交差点に進入。横断中の女性をはねた後、歩道を暴走し次々と人をはねた。
逮捕された容疑者
- 氏名: 横尾優祐(37)
- 住所・職業: 足立区六月在住、職業不詳
- 容疑: 危険運転致死、ひき逃げ(道路交通法違反)※窃盗容疑で先行逮捕済み
- 認否: 黙秘している(窃盗容疑については「乗りたい気持ちが抑えきれず持ち出した」と供述)。
氏名公表と再逮捕の経緯
- 当初は精神疾患の通院歴があり刑事責任能力の判断が必要なため氏名非公表だった。
- 以下の理由から「刑事責任を問える」と判断し、氏名公表・再逮捕に至った。
- 取り調べで警察官との意思疎通ができている。
- 病院から「単独外出・活動が可能」との意見を得た。
- 元勤務先から「普通に勤務していた」との証言を得た。
犯行の背景
- 事故の約2時間前に足立区内の販売店から施錠されていないトヨタ「クラウン」を盗難。
- 盗難後、埼玉県方面へ約21km走行(洗車や公園立ち寄り等)。
- パトカーに発見され停止を求められたが応じず、約400m逃走した末に事故を起こした。
犯行動機
現段階では、詳しい動機は分かっていません。
警察の調べに対し、横尾容疑者は黙秘しています。(窃盗容疑については「乗りたい気持ちが抑えきれず持ち出した」と供述)。
詳細は、今後の捜査の進展や裁判で明らかになると思われます。
詳細判明次第、追記いたします。
犯行(事故)現場

東京都足立区梅島の国道4号交差点および歩道です。

本事件で想定される刑罰・量刑

今回の東京・足立区の暴走死傷事故(死者2名、負傷者12名)において、横尾優祐容疑者に想定される罪状と量刑について解説します。
結論から申し上げますと、警察が適用した「危険運転致死傷罪」が起訴段階でも維持され、かつ完全な刑事責任能力が認められた場合、懲役15年〜20年程度の極めて重い実刑判決となる可能性が高いです。
以下にその法的根拠と判断材料を整理します。
1. 適用される主な罪状と法定刑
今回の逮捕容疑は非常に重い構成になっています。
- 危険運転致死傷罪(自動車運転死傷行為処罰法)
- 内容: 「赤信号を殊更に無視」し、重大な交通の危険を生じさせる速度で運転して人を死傷させた場合。
- 法定刑: 1年以上の有期懲役(最高20年)。
- ※通常の「過失運転致死傷罪(7年以下の懲役)」とは比較にならないほど重い罪です。
- 救護義務違反(ひき逃げ・道路交通法違反)
- 内容: 事故発生時に負傷者の救護を行わず、現場から逃走したこと。
- 法定刑: 10年以下の懲役または100万円以下の罰金。
- 窃盗罪(刑法235条)
- 内容: 自動車販売店から車を盗んだこと。
- 法定刑: 10年以下の懲役。
これらの罪は「併合罪」として処理される可能性が高く、その場合、法律上の処断刑の最高は懲役30年まで引き上げられます。
※処断刑とは、法律で定められた刑に、罪を重くしたり軽くしたりするルール(併合罪や自首など)を適用して算出した、裁判官が実際に判決を言い渡すことができる刑の範囲のことです。
2. 量刑が重くなる(加重)要素
今回のケースは、情状酌量の余地がほとんどない「悪質極まりない要素」が揃っています。
- 結果の重大性(2名死亡、12名負傷):
- 被害者が計14名という多数にのぼり、2名の尊い命が失われている点は量刑に最も大きく影響します。
- 犯行の悪質性:
- パトカーからの逃走: 警察の停止命令を無視して逃げた末の事故であり、自己保身のために他者を危険に晒しています。
- 信号無視と暴走: 赤信号を複数回無視し、時速70km以上で交差点に進入しており、「未必の故意(事故が起きても構わない)」に近い危険な心理状態が伺えます。
- 盗難車での犯行: そもそも犯罪(窃盗)から始まった暴走です。
- ひき逃げ:
- 被害者を救護せず、車を乗り捨てて逃走(または現場を離脱)した行為は、人間性の欠如として厳しく糾弾されます。
3. 量刑を左右する最大の争点:刑事責任能力
この裁判で最大の争点となるのは、容疑者の「精神状態(責任能力)」です。
- 報道の内容:
- 容疑者には精神疾患の通院歴がある。
- 警視庁は当初、責任能力を慎重に調べていたが、「医師の意見(単独外出可能)」「元勤務先の証言」「取り調べでの会話成立」から、責任能力ありと判断して実名公表・再逮捕した。
- 今後の裁判:
- 検察・弁護側双方が精神鑑定を請求する可能性が高いです。
- 完全責任能力あり: 上記の通り懲役15〜20年クラスの判決。
- 心神耗弱(責任能力が著しく低い): 法律上、刑を減軽しなければならないため、懲役10年以下などに下がる可能性があります。
- 心神喪失: 無罪となります(ただし、医療観察法に基づく措置入院となる)。
本事件で想定される刑罰・量刑のまとめ
警察が「危険運転致死傷罪」で逮捕し、実名を公表したことから、捜査機関は「責任能力はあり、厳罰に処すべき事案」と強い姿勢で臨んでいることがわかります。
過去の判例(飲酒運転による複数死亡事故や、大阪・ミナミの暴走事故など)を参考にすると、責任能力が認められれば、懲役16年〜18年を中心とした重い判決が予想されます。
横尾優祐容疑者の勤務先
横尾容疑者は、「職業不詳」と報道されています。
捜査段階で、警察が横尾容疑者の元勤務先から「普通に勤務していた」との証言を得ています。
横尾優祐容疑者の自宅住所
東京都足立区六月2丁目
横尾容疑者の居住地域である「東京都足立区六月(ろくがつ)」という地域について、簡潔にまとめます。
- 場所と交通:
足立区の中央よりやや北に位置します。
最寄り駅は東武スカイツリーラインの「竹ノ塚(たけのつか)駅」で、徒歩圏内です。 - 街の雰囲気:
古くからの戸建てやマンション、アパートが密集する「下町の住宅街」です。
地形は平坦で、学校や公園、スーパーなどが点在する生活しやすい地域です。 - 道路事情(今回の事件との関連):
地域の西側を国道4号(日光街道)が通っています。
ここは交通量が非常に多い幹線道路で、今回の暴走事故の現場となった道路でもあります。
容疑者の自宅周辺から、そのまま国道4号を使って暴走に至った地理的背景があります。 - 地名の由来:
珍しい地名ですが、源義家(平安時代の武将)がこの地で苦戦した際、6月の暑い盛りだったことに由来する説や、地域の有力者に関連する説などがあります。
横尾優祐容疑者の家族構成
横尾容疑者は、37歳という年齢であることから
- 結婚していて妻や子供がいる。
- または、独身で一人住まい。
- あるいは、両親と同居している。
などが考えられます。
横尾優祐容疑者のプロフィール・学歴
現時点では不明です。
今後の捜査の進展や裁判で明らかになると思われます。
詳細判明次第、追記いたします。
横尾優祐容疑者のSNS
- Instagram:
同姓同名のアカウントはありませんでした。 - X:
同姓同名のアカウントはありませんでした - facebook:
同姓同名のアカウントはありませんでした
現時点では、特定できておりません。
仮名で登録されている可能性もあります。
あるいは、SNSを活用していないことも想定されます。
SNSの声

本事件に関して、SNSに寄せられた声をまとめました。
実名報道への反応
- 多くの人が「やっと実名が出た」「遅すぎる」と感じており、責任能力の有無を慎重に判断していた警察の対応には一定の理解を示しつつも、重大な結果に対して名前が伏せられていたことに不満を持っていた様子がうかがえる。
刑罰・罪状への強い意見
- 危険運転致死傷罪にとどまらず、「未必の故意による殺人罪」を適用すべきだという声が多数。
- 「懲役20年程度では軽すぎる」「被害者の人数分だけ刑を加算すべき(米国のような懲役数百年など)」といった厳罰化を望む意見が支配的。
- 精神鑑定や弁護活動によって減刑されることへの強い懸念と拒否感が示されている。
容疑者の行動・責任能力への非難
- 車を盗む、パトカーから逃走、赤信号無視、ひき逃げ、証拠隠滅(鍵を捨てる)といった一連の行動は、責任能力がない人間のすることではなく、極めて身勝手で計算高い悪質な行為だと断じている。
- 「クラウンに乗りたい」「山に行きたい」といった供述に対しても、「寝言は自立してから言え」「幼稚すぎる」と厳しい批判が寄せられている。
その他
- 事件当初、ネット上で犯人を外国人だと決めつける風潮があったことに対し、「結局日本人だったではないか」と偏見を諌める意見も見られる。
- 盗難から事故までの2時間、警察や公安は何をしていたのかという捜査体制への疑問の声もある。
本事件のまとめ
東京・足立区の盗難車暴走死傷事故のまとめです。
- 東京・足立区で盗難車が暴走し、14人が死傷する凄惨な事故が発生した。
- 28歳の女性と81歳の男性が死亡、12人が重軽傷を負った。
- 危険運転致死傷などの疑いで、横尾優祐容疑者(37)が再逮捕された。
- 容疑者はパトカーの追跡から逃走中、赤信号を無視して交差点に進入した。
- 時速70km超で暴走し、横断歩道の歩行者を次々とはねた。
- 事故の約2時間前、近くの販売店から高級車「クラウン」を盗んでいた。
- 「乗りたかった」「きれいな水がある山に行きたかった」などと供述している。
- 精神科通院歴があり当初は氏名非公表だったが、責任能力ありと判断された。
- 医師の意見や元勤務先の証言から、刑事責任を問えると警察が結論付けた。
- ネット上では「殺人罪を適用すべき」など厳罰を求める声が噴出している。

今後の捜査の進展を見守りたいと思います。














