ゴルフや野球の強豪として知られる福岡市の沖学園高校で、男子寮の寮長が生徒に暴行を加えていた問題が明らかになりました。
傷害容疑で書類送検された元寮長は一体誰なのか、その人物像と恐怖支配の実態、事件の経緯について、現在の情報を基に詳しく解説します。
沖学園の元寮長は誰?名前は?事件の経緯と人物像
読者の皆様が最も知りたい「沖学園の元寮長は誰なのか」という点について、結論から言うと、その氏名や顔写真といった個人を特定する情報は2025年9月時点で公表されていません。
報道では「30代の男性」とされており、警察の捜査段階であることやプライバシー保護の観点から、匿名での報道となっています。
しかし、関係者への取材から、その人物像や事件の詳しい経緯が明らかになっています。
明らかになった元寮長の人物像

各種報道や学校関係者からの情報を総合すると、元寮長の人物像は以下のように伝えられています。
項目 | 内容 |
年齢 | 30代 |
経歴 | 2024年春に部活動のコーチとして採用。 同年夏に前任者から引き継ぎ、寮長に就任。 |
体格 | 身長175cmほどで、スポーツマンらしい がっしりとした体格。 |
就任当初の評判 | 寮長に就任した当初は温厚な人柄で、 生徒の誕生日会を開くなど、慕われている という認識が学校側にはあった。 |
この元寮長は、生徒たちと同じ寮に住み込みで生活を共にしていました。
しかし、2024年12月頃からその態度は豹変し、暴力と暴言による恐怖支配が始まったとされています。
※元寮長は、
との情報があります。
恐怖支配が始まった寮での生活

当初は温厚と見られていた元寮長の態度は、2024年の冬頃から一変します。
食堂で生徒に向かって椅子を投げつけるといった威嚇行為が目撃されるようになり、寮内は徐々に緊迫した空気に包まれていきました。
寮生たちは
「◯すぞ」「◯ね」「ぶっ◯すぞ」
といった暴言を日常的に浴びせられ、理不尽な理由で暴力を振るわれることもあったと証言しています。
被害に遭った生徒は最終的に15人にのぼるとされています。
生徒たちは恐怖心から、親や学校の先生に被害を打ち明けることができず、逃げ場のない寮の中で耐えるしかない状況に追い込まれていました。
事件発覚の引き金となった暴行事件
この問題が明るみに出るきっかけとなったのは、2025年6月に発生した特に悪質な2件の暴行事件でした。
ケース1:ゴルフ部員C君への暴行(6月上旬)
練習を終えて寮に戻ったゴルフ部員のC君は、酒に酔った元寮長から
「なぜ怒られているのか分かるか?」
と詰問されました。
C君が
「分かりません」
と答えると、元寮長はハイボールが入ったステンレス製のタンブラーを至近距離から投げつけました。
タンブラーはC君の右目のすぐ横を直撃し、数針を縫う「顔面挫創」の重傷を負いました。
医師からは
「数ミリずれていれば失明していた可能性があった」
と指摘されるほどの危険な行為でした。
C君は当初、恐怖から
「机の角にぶつけた」
と嘘の説明をしていました。
ケース2:野球部員A君・B君への暴行(6月16日)

エアコンの切り忘れを理由に、元寮長は野球部員のA君とB君に対し、寮生のグループLINEで
「お前ら今日中に◯すからな」
とメッセージを送りました。
恐怖を感じた2人が練習後に謝罪に行くと、元寮長は2人の頭を掴んで互いにぶつけさせ、さらに殴る蹴るの暴行を加えました。
暴行により、A君の頭には痛々しい傷が残り、B君は首を絞められた影響で翌日には声が出ない状態でした。
診断書には
「頭部打撲傷」「胴部打撲挫傷」
などが記載され、暴行の激しさを物語っています。
これらの事件をきっかけに、保護者が学校に相談し、警察に被害届を提出したことで、ようやく事件の全貌が明らかになりました。

沖学園の元寮長は誰なのか?警察の捜査と学校の対応

事件発覚後、警察の捜査が進むとともに、学校側の対応にも注目が集まりました。
しかし、その過程でいくつかの課題も見えてきました。
警察の捜査と書類送検

被害届を受理した福岡県警博多署は、捜査を開始。
その結果、2025年9月12日までに、元寮長を生徒3人に対する傷害の容疑で福岡地検に書類送検しました。
書類送検の容疑内容は以下の通りです。
- 生徒1人の顔にコップを投げつけて負傷させた疑い
- 別の生徒2人の顔や腹を殴打するなどして負傷させた疑い
元寮長は警察の調べに対し、容疑を認めており、
「生活態度を繰り返し注意しても改善されず、指導の一環だった」
という趣旨の弁明をしていると報じられています。
学校側の対応と見えた課題
学校側は2025年6月中旬に保護者からの相談で事態を把握し、聞き取り調査を実施。
元寮長が事実関係を認めたため、同月中に解雇処分としました。
しかし、その後の対応については、一部の保護者から
「説明が不十分で、経緯が分からない」
「隠蔽しようとしているのではないか」
といった不信感の声も上がりました。
学校側は公式サイトで謝罪文を掲載し、
「生徒が安心安全な寮生活が送れる様、生徒一人一人に寄り添いしっかりとコミュニケーションを取ると同時に、教職員教育をより一層徹底し、再発防止に取り組んでまいります」
とコメントしています。
また、元寮長に対しては
「厳正なる刑事処分を受けるべきである」
との考えを表明しています。
一方で、なぜこれほど長期間にわたり暴力行為を把握できなかったのか、という点については大きな課題が残りました。
学校側は「寮長は生徒に慕われているという認識だった」と説明しており、生徒たちが恐怖から声を上げられなかった実態と、学校側の認識との間に大きな乖離があったことがうかがえます。
なぜ個人情報は公表されないのか
「元寮長は誰なのか」という疑問に対して、なぜ氏名や顔写真が公表されないのか、疑問に思う方もいるかもしれません。
これは、逮捕されて身柄を拘束されているわけではなく、在宅のまま捜査が進められる「書類送検」という手続きであることや、メディア各社の報道基準、そして個人のプライバシー保護の観点などが総合的に考慮されるためです。
今後、検察が起訴を決定し、刑事裁判が開かれるようなことがあれば、情報がより詳細に報じられる可能性はありますが、現時点では匿名での報道が続いています。
まとめ:沖学園の元寮長は誰?書類送検された人物の特定情報と事件の全貌
最後に、今回の沖学園元寮長による暴行事件について、現在分かっている情報を5つのポイントにまとめます。
- 暴行を加えた元寮長は30代の男性職員で、2025年9月に傷害容疑で書類送検された。
- 氏名や顔写真などの個人を特定する情報は公表されていない。
- 元寮長は「◯すぞ」などの暴言と共に暴力を繰り返し、寮を恐怖で支配していた。
- 被害は寮生20人のうち15人に及び、失明の危険もあった生徒を含む3人が重傷を負った。
- 学校側は元寮長を解雇したが、事件の長期的な未把握など危機管理体制に課題を残した。

法の下、適正な処罰が下されることを望みます。



