2025年8月、人気インフルエンサー・ゆりにゃさんのパートナーとして、またカップルチャンネル「ゆりたいCP」の顔として絶大な知名度を誇った斎藤太一(さいとう たいち)氏が、自身のキャリアと信頼のすべてを失墜させるスキャンダルで世間の注目を集めました。
5年半にわたるパートナーであり、自らがプロデュースを手掛けるアイドルグループのメンバーを妊娠させたという衝撃的な事実は、彼が一体どのような人物であったのかという問いを、多くの人々に投げかけています。
本稿では、斎藤太一氏のプロフィールと経歴を紐解き、その人物像に迫ります。
第一章:プロフィールとインフルエンサーへの道

斎藤太一氏は、1996年5月1日生まれ、2025年8月時点で29歳。
出身地は愛知県で、約180cmの長身と端正な顔立ちが特徴です。
そのスタイリッシュな雰囲気から「韓国人ではないか」という憶測が流れたこともありましたが、生粋の日本人です。
彼のキャリア初期における「韓国風」のセルフプロデュースは、インフルエンサーとしての個性を際立たせる戦略の一つでした。
彼の学歴については多くが語られていませんが、愛知県内の高校を卒業後、大学には進学しなかったと見られています。
「インフルエンサーとして成功する」という強い意志を胸に、高校卒業と同時に上京。当初はアパレル販売員や飲食店でのアルバイトで生計を立てながら、夢を追う下積み時代を過ごしました。
そして2018年頃、YouTubeを主戦場として本格的な活動を開始します。
これが、彼のインフルエンサーとしてのキャリアの原点となりました。
第二章:インフルエンサーとしての経歴
斎藤氏のインフルエンサーとしての経歴は、まさにジェットコースターのような急上昇と急降下を描いています。
その軌跡は、大きく三つのフェーズに分けることができます。
第1フェーズ:美容系YouTuber「斎藤タイチョー」
彼のキャリアは、「斎藤タイチョー」という活動名義で開設した個人の美容系チャンネルから始まりました。
当時ブームの兆しを見せていた韓国コスメや美容法にいち早く着目し、自身のルックスを活かしたレビュー動画やメイク術を発信。
親しみやすいキャラクターと的確な分析は、美容に関心の高い10代から20代の女性層の支持を集め、インフルエンサーとしての基盤を築き上げました。
この時期に培ったコンテンツ制作のノウハウとファンとの交流経験が、後の飛躍に繋がります。

第2フェーズ:「ゆりたいCP」
彼の名を一躍世に知らしめたのは、2020年6月、当時すでに絶大な人気を誇っていたインフルエンサー・ゆりにゃさんとのカップルチャンネル「ゆりたいCP」の開設でした。
旅行、ドッキリ、赤裸々な日常会話まで、二人のリアルな関係性を映し出したコンテンツは爆発的な人気を獲得。
ファンは、時に激しくぶつかり合いながらも深い愛情で結ばれているように見える二人の姿に熱狂し、チャンネルは急成長を遂げました。
斎藤氏は「ゆりにゃの彼氏」という強力なブランドを手に入れ、インフルエンサーとして飛躍的な成功を収めます。
しかし、この成功が彼の感覚を麻痺させ、後の悲劇に繋がる一因となった可能性は否定できません。
第3フェーズ:アイドルプロデューサーへの挑戦と致命的な失墜
2025年、斎藤氏はインフルエンサーの枠を超え、新たな挑戦に踏み出します。
ゆりにゃさんが総合プロデューサーを務めるアイドルグループ「Pretty Chuu」の共同運営者として、アイドルプロデュース業に参入したのです。
しかし、この挑戦は彼のキャリアにおける最大の汚点となりました。
プロデューサーという、所属アイドルの夢と人生を預かるべき立場を悪用し、未成年の所属メンバー・天宮しゅなさんを妊娠させるという、社会人として決して許されない行為に及びました。
この裏切りにより、彼は長年かけて築き上げてきた名声、信頼、そしてキャリアのすべてを自ら葬り去ることになったのです。
第三章:ゆりにゃとの関係

斎藤氏の人物像を語る上で、ゆりにゃさんとの5年半にわたる関係は避けて通れません。
ファンからは「理想のカップル」と見られていたその裏側には、始まりからして常軌を逸した、歪んだ関係性が存在していました。
二人の出会いは2019年末。当時まだ無名に近かった斎藤氏が、SNSを通じてゆりにゃさんへ一方的に熱烈なアプローチを続けたことがきっかけでした。
当初、ゆりにゃさんは彼を全く相手にしていませんでしたが、彼の行動はエスカレートします。自らの想いが届かないことに業を煮やし、自身の腕を傷つける「リストカット」を行い、その写真をゆりにゃさんに送りつけるという衝撃的な行動に出ました。
これは愛情表現とは到底呼べず、相手に罪悪感を抱かせて関係を強要する精神的な圧力に他なりません。
さらに、ゆりにゃさんの気を引くために彼女の求めに応じてタトゥーを体に刻むなど、彼の行動は純粋な愛情の域を超え、強い「執着」へと変貌していました。
皮肉にも、この常人には理解しがたいほどの激しいエネルギーが、当時精神的な不安定さを抱えていたゆりにゃさんの心に響き、2020年3月6日、二人は交際を開始。
その危うい関係性は、「ゆりたいCP」の成功という光の裏で、常に影を落としていました。
そして2025年8月、5年半の月日は最悪の形で踏みにじられます。
暴露系YouTuberの配信によって、斎藤氏が天宮しゅなさんを妊娠・中絶させていたことが発覚。
これを受け、ゆりにゃさんは「内容は概ね事実」と認め、斎藤氏の行為を「人としても、社会人としても、極めて無責任で卑劣」と断罪し、完全な絶縁を宣言しました。
衝撃的な始まりを迎えた二人の物語は、最も信頼すべきパートナーからの致命的な裏切りによって、破滅的な結末を迎えたのです。
結論:失われた信頼と投げかけられた問い
斎藤太一氏の経歴は、SNS時代の成功物語とその裏に潜む危うさを象徴しています。
彼の成功は、常に「ゆりにゃの彼氏」という強力なブランドに依存しており、パートナーを失った今、彼自身の価値を証明するものはほとんど残されていません。
彼の行動の根源には、承認欲求や拒絶への恐怖、そして目的のためなら手段を選ばない歪んだ価値観があったと推察されます。
過去には元交際相手の「わかにゃん」さんとの金銭トラブルも指摘されており、問題行動が今回だけではなかったことが伺えます。
プロデューサーという倫理性が強く求められる立場を私的に悪用した彼の行為は、断じて許されるものではありません。
この事件は単なるゴシップに留まらず、影響力を持つ者の責任の重さ、そして人間関係における最低限の倫理とは何かを、社会に厳しく問いかけています。
斎藤太一氏は、自身の過ちの重さと向き合い、誠実な対応を取ることが強く求められています。


被害者とされる天宮さんは弁護士を通じて、被害届を提出する準備を進めている、との報道もあります。
一方、加害者とされる斎藤氏が、「事実と異なる情報がSNSを中心に出回っている」と、反論しているとの情報もあります。

事の真相や真偽の判断は司法の手に委ねられるべきですが、被害にあわれた彼女の心身のケアを最優先に行い、加害者とされる斎藤氏による誠意ある十分な対応を心から願います。