8月20日(水)午前5時20分頃、女性が東武東上線成増駅近くの歩道橋から身を乗り出し、歩道橋から外に突き出した板の上に座り込んだため、約1時間30分近くに渡って電車の運行を停止せざるを得ない状況となりました。
事件の詳細を検証していきたいと思います。
また、最後に今回のケースでの損害賠償金(概算)を参考値として掲示いたしました。
併せて、ご覧ください。
何がおきた?





動画です。音声が出ます。
無事に救助されたようですが、どうしてそんなところに座り込んだのか、動機の解明が待たれます。
今回のケースで想定される損害賠償金
東武東上線の運行を約1時間半にわたり停止させた事案において、東武鉄道からこの女性へ請求される損害賠償額は、過去の事例を参考にすると数百万から1000万円程度の範囲になる可能性が考えられます。
ただし、これはあくまで一般論であり、個別の事情によって大きく変動します。
損害賠償額の算定は、主に以下の要素から構成されます。
- 振替輸送費: 運行見合わせ中に他の鉄道会社線やバスへの振替輸送を行った場合、その費用が計上されます。
利用客の規模や代替ルートの数によって金額は大きく変わります。
都市部のラッシュ時間帯であれば、この費用は高額になります。 - 払戻手数料: 乗車券の払い戻しに応じた際の手数料や、それに伴う人件費です。
- 人件費: 電車の運転再開のために対応した駅員や乗務員、保線、指令所、対策本部の人員など、通常業務外で必要となった人件費が加算されます。
今回のケースでは、警察や消防も出動しており、鉄道会社側で安全確認などに動員された人員も相当数にのぼると考えられます。 - 車両や設備の損害: 今回のケースでは直接的な設備の破損はないかもしれませんが、緊急停止による車両の消耗や、安全確認にかかる費用などが含まれる可能性があります。
過去の類似事例として、線路内への立ち入りや自殺、踏切事故などによる運行停止では、数百万円から数千万円の賠償請求が認められたケースがあります。
例えば、認知症の高齢者が線路に立ち入り亡くなった事故では、鉄道会社が約720万円の損害賠償を遺族に請求しました(最終的に最高裁で遺族の監督責任は否定)。
また、踏切事故で6時間運転を見合わせたケースでは、約7800万円の請求例も報じられています。
これらの状況を総合的に考慮すると、賠償額は決して少額にはならないでしょう。
最終的な金額は、鉄道会社が算定した損害額と、当事者の支払い能力などを考慮した上で、交渉や裁判を通じて決定されます。
実際に全額が請求・回収されるとは限りませんが、鉄道の安全運行を故意に妨げた行為の代償は極めて大きいものとなります。

通勤・通学されていた方にとっては、いい迷惑ですね。
東武鉄道の適正な対処を望みます。
おまけ:不審者、現る!

