静岡県伊東市の田久保真紀市長の学歴詐称疑惑で、一躍注目を集めている人物がいます。
市長の代理人を務める福島 正洋（ふくしま まさひろ）弁護士です。
記者会見では市長の隣で冷静に法的主張を展開し、時には「市長の番犬」と自らを称するほどの強い姿勢を見せる福島弁護士。
「一体何者なんだ？」と感じた方も多いのではないでしょうか。
この記事では、福島正洋弁護士の異色の経歴や学歴、そして田久保市長との20年来ともいわれる深い関係性、さらには今回の問題における弁護戦略まで、その人物像を徹底的に解剖します。
福島正洋弁護士のプロフィール【年齢・経歴・学歴】
まずは福島弁護士の基本的なプロフィールを表でご紹介します。
| 項目 | 内容 |
| 氏名 | 福島 正洋（ふくしま まさひろ） |
| 所属事務所 | 阿部・吉田・三瓶法律会計事務所（東京都港区虎ノ門） |
| 所属弁護士会 | 東京弁護士会 |
| 弁護士登録年 | 2009年（司法修習 第62期） |
| 推定年齢 | 51歳～52歳（2025年時点） |
| 最終学歴 | 東洋大学 法科大学院 修了 |
| 信条 | 「弱者の側の目線に立つ」 |
福島弁護士のキャリアは、一般的なエリート弁護士のイメージとは一線を画す、非常にユニークなものです。
異色の経歴：セールスマンから法曹界へ
福島弁護士の職歴は、彼の人間的な深みを物語っています。
- コピー機のセールスマン
杏林大学を卒業後、最初に就職したのは事務機器を販売するリコーの関連会社でした。
営業職として顧客と向き合った経験は、後に弁護士として依頼者のニーズを的確に把握する力につながっているのかもしれません。 - 作家志望のフリーター
会社を退職後、一時期は作家を目指していたと公言しています。
その間、病院の受付、荷物仕分け、工事現場、警備員など、多種多様なアルバイトを経験。
社会の様々な現場で汗を流したこの時期の経験が、彼の信条である「弱者の目線」の原点となったと考えられます。 - 法テラスでの献身
司法試験合格後、彼がキャリアをスタートさせたのは、経済的に困窮する人々を支援する公的機関「法テラス」でした。
多重債務やDV、労働問題など、人々の生活に直結する困難な案件に日々向き合い、社会正義への使命感を培いました。
セールスマンとしてビジネスの厳しさを知り、フリーターとして社会の多様な側面を肌で感じ、そして法テラスで人々の生活を守る。
この稀有な経験の幅広さが、常識にとらわれない彼の弁護スタイルを形作っていると思われます。
田久保真紀市長との「20年来」の深い関係性
福島弁護士がなぜ、これほどまでに田久保市長を徹底して擁護するのか。
その理由は、二人の間に単なる弁護士と依頼人という関係を超えた、長年にわたる深い絆があるからです。
出会いは「飲み会」、メガソーラー訴訟で「同志」へ
二人の出会いは、福島弁護士が東洋大学の法科大学院（ロースクール）に在籍していた約20年前にさかのぼるといいます。
当時はプライベートな「飲み友達」でした。
その関係が公的なパートナーシップへと昇華したのが、田久保市長が政治家になるきっかけとなった「伊豆高原メガソーラー訴訟」です。
当時、市民団体の代表として反対運動の先頭に立った田久保市長。
その弁護団の一員として法的な側面から彼女を支えたのが、福島弁護士でした。
共通の目的のために共に戦ったこの経験が、二人の関係を単なる友人から「同志」へと変え、揺るぎない信頼関係を築いたのです。
Facebookでの「番犬」「俺が守る」発言
二人の親密さを象徴するのが、過去の福島弁護士のFacebookでの発言です。
「ほいほい、どうやら出番ですな。『田久保さんの番犬』こと、虎ノ門のベンゴシが、きっちり仕事しまっせ」
引用：福島弁護士のFacebook
「1度言ってみたかったセリフを今言おうかー。『マキさんは、俺が守るから大丈夫』」
引用：福島弁護士のFacebook
自らを「番犬」と称し、騎士道精神を思わせる言葉で守ることを誓う。
これらの発言は、彼の弁護活動が、弁護士としての職務を超えた強い個人的な使命感に基づいていることを物語っています。
学歴詐称疑惑における弁護戦略
この強固な関係性を背景に、福島弁護士は今回の学歴詐称疑惑において、緻密かつ強硬な弁護戦略を展開しています。
「公職選挙法違反には当たらない」という主張選挙公報など、法律で定められた公式な文書には「東洋大学卒業」と記載していないため、虚偽事項公表罪には当たらない、というのが弁護側の主張の核心です。
「卒業証書」の提出拒否疑惑の最大の焦点である「卒業証書」について、議会の百条委員会への提出を「自己負罪拒否特権（憲法38条）」や「弁護士の守秘義務」を盾に拒否。
疑惑の核心を司法の場に持ち込むことで、時間的猶予を生み出す高等戦術と見られています。
これらの戦略は、法的なリスクを最小限に抑えつつ、依頼人である田久保市長を守り抜くという強い意志の表れと言えるでしょう。
まとめ
この記事では、田久保真紀市長の代理人として注目される福島正洋弁護士について、その人物像を深掘りしました。
- 異色の経歴: セールスマンやフリーターを経て、法テラスで弱者救済に尽力した経験を持つ。
- 田久保市長との関係: 約20年前からの旧知の仲であり、市民運動を共に戦った「同志」。
過去にはSNSで「番犬」「俺が守る」と発言するほど強い絆で結ばれている。 - 弁護戦略: 法律の専門知識と、市長との強固な信頼関係を背景に、徹底して依頼人を守る姿勢を貫いている。
福島弁護士の行動は、弁護士としての職務と、田久保市長個人への強い忠誠心が複雑に絡み合った結果と言えます。
彼の存在が、今後の伊東市政の行方を左右する鍵となることは間違いありません。
今回の学歴詐称問題は、いたずらに長引かせることなく、司法の判断に委ね、早期に解決されることを期待します。
